「製法による分類」と「原料による分類」
2種類の分類方法があります。
製法による分類
製法によって蜜分を取り除く精製糖と、蜜分を含んだまま結晶化する含蜜糖に大別されます。
ここでは、原料や粒度に応じてさらに細かく分けられる含蜜糖の分類について説明します。
含蜜糖には黒糖、加工黒砂糖、赤糖、その他の4種類のカテゴリーがあります。
同じさとうきびを原料とする含蜜糖ですが、さとうきびをどのように加工するかによって、糖種が分かれます。
※黒糖と黒砂糖は「同義」と定義されています(食品表示に関するQ&A | 消費者庁)。
黒糖
さとうきびの搾り汁を煮固めたものが黒糖です。黒糖は加工黒砂糖の原料としても使われます。粉末と固形(ブロック)があります。
製品情報:沖縄黒糖
原料糖
さとうきびの搾り汁からは、含蜜糖の原料になる原料糖と糖蜜も生産されます。
コラム:砂糖ができるまで
この原料糖と糖蜜を使って作られるのが、加工黒糖、赤糖、きび糖です。
加工黒砂糖
原料糖と糖蜜、黒糖をブレンドし、夾雑物を除去した後に煮固めたものが加工黒砂糖です。
ブレンドして製造するので、最終製品に合わせて色価や風味を調整することができます。また、品質を一定に保つことができるため、加工食品の原料に適しています。黒糖と同じく粉末と固形(ブロック)があります。
製品情報:加工黒砂糖
赤糖
原料糖と糖蜜をブレンドし、夾雑物を除去した後に、粉末化したものが赤糖です。
加工黒砂糖と同様、ブレンドして製造するので、最終製品に合わせて色価や風味を調整することができます。加工黒砂糖と比べてエグみや苦味が抑えられ、まろやかでコクのある味わいです。
製品情報:赤糖
きび糖
原料糖から夾雑物を取り除き、粉末化したものがきび糖です。
大東製糖では素焚糖がこのカテゴリーの仲間です。さとうきび本来の風味と味わいを生かした淡い琥珀色の砂糖で、お菓子や料理、飲料など幅広い分野で使っていただいています。
特集:素焚糖の魅力
原料による分類
砂糖はさとうきび、てんさい、サトウカエデ、サトウヤシなど様々な植物を原料として製造されています。
さとうきび
日本で消費される砂糖の多くはさとうきびを原料にしています。グラニュー糖や上白糖などの精製糖、黒糖や赤糖、素焚糖などの含蜜糖に加工されます。
てんさい
北海道で生産されるてんさいはグラニュー糖や上白糖などの精製糖、てんさい糖などの含蜜糖に加工されます。てんさいから作られたグラニュー糖(ビートグラニュー糖)はさとうきびから作られたグラニュー糖と区別されることもあります。てんさいを原料とした含蜜糖はオリゴ糖を含んでいます。
サトウカエデ
サトウカエデの樹液を濃縮してシロップ状または固形状にしたものをカエデ糖(メープルシュガー)といいます。琥珀色または褐色でカエデ特有の香りと風味が特徴です。
サトウヤシ(オオギヤシ、ココヤシ)
サトウヤシの樹液を濃縮して固形状にしたものをヤシ糖(パームシュガー)といいます。濃い褐色の砂糖で、東南アジアで食べられています。